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2017年10月30日月曜日

The evil that angels do

むかしむかし、ある国ではえらい人が悪いことばかりしていました。人々はそれをみてなんとかしてくれといつも怒ってばかりいました。そんなある日、この国に天使がやってきました。「私はみなさんの味方です。この国のもんだいを解決してあげましょう」と天使はほほ笑んでいいました。
人々は天使のことをすっかり信じこみ、天使に悪いことをしている人をほろぼすように願いました。そうすれば、何をしなくても英雄になれると思ったからです。
ですが、実はそれは、天使にばけた悪魔でした。
ことば一つで自分を天使だと信じこみ、それだけでいばり散らす人々を見て、悪魔は一人、冷たい笑いをうかべました。

2017年10月23日月曜日

フローライトの娘。


あの事件が起きた時、ニュースではこういわれていた。「彼女は日頃から、両親から虐待を受けていた」と。だが、それらの見解は間違っている。あの子がキレたのは、あの子がいくらひどい仕打ちをうけても怒らないだろうと、私たちが思い込んでいたせいなのだ。
そして事件が起きた日、あの子は※フローライトを反応させたかのように・・・・・・。

※フローライト:フッ素の学名。劇物です。

2017年10月17日火曜日

Cherish

実はいうと、本作を描き上げる際、メカを描くのに気に入らない部分ばかり目についたので、何度も描き直しました(前に描いてきたものでも、ちょっと不完全かなあと正直、悩んだりしています)。イメージとしてはショーアップされた戦争と、安全圏から享楽的に非常事態を消費する民間人を冷徹に観察している天使といったところでしょうか。正直、僕の嫌な部分が出すぎてしまったように思え、もっと明るく描けたらなーとか思っていますが、メカ一体描けただけでもよしとしますか(オイ)

2017年10月8日日曜日

ユリコップ

「死んでほしいと思った・・・・・・でも、心のどこかで償ってほしいとも思った」
遺族の言葉を拡大解釈し、私は拘置所にいるBを利用することにした。
まともな人間を機械の体に入れて発狂するのは当たり前のことだ。むしろ犯罪者ほど力にあこがれ、この体を受け入れるだろうというのが私の持論だった。
そして、病院でBは脳だけの姿で、培養液のタンクに入れられていた。彼女はもうすぐ生まれ変わる。この街の治安を守る警官として。
今、私は自分の成した芸術を、うっとりとしながら眺めていた・・・・・・。

2017年10月5日木曜日

落書き。

最近、心霊ドラマの代名詞の、『ほんとにあった怖い話』(フジテレビ)をテーマにした落書きを描きました。あれは殆ど※展開が分かっているのに、やっぱり怖いです。音響とか幽霊が出てくるときの演出とかが、慣れてても怖いのです。
ちなみにこの落書きは映画『トレインスポッティング』(ダニー・ボイル監督、1996年イギリス)のドーン坊やが落ちてくるシーンもモデルにしています(笑)

※本ドラマの演出については、こんな面白いまとめがありました→https://matome.naver.jp/odai/2140841685277360201

2017年10月2日月曜日

個展のお知らせ2。

以前お知らせした個展のことですが、ある程度内容や日程などがまとまってきたので、ここでお知らせいたします。個展のタイトル『Dirty Classroom』で、横川創苑様にて開催させていただきます。本展ではキャンバス作品と合わせて、拙作の画像を収録した作品集も出展いたします。
色々真面目にやっておりますので、もしお時間がございましたら、どうかお立ちより下さいませ。なお、作者本人は全期間ギャラリーに在廊いたしますが、事情により席を外す場合がございますので、どうかご了承くださいませ。

とき:平成29年11月16日(木)~11月21日(火) 11:00~19:00
※最終日は17:00までです。
ところ:〒733ー0011 広島県広島市西区横川町3丁目11-12 横川創苑


リベリオンを観ました。

映画『リベリオン』(カート・ウィマー監督、2002年アメリカ)を観ました。
感情を持つことを禁じられた独裁国家で、オリジナル武術「ガン=カタ」を極めた特殊捜査官の主人公がバッタバッタと敵をなぎ倒していく様子はともかく、感情規制薬の服用や、ダッシュボードまでもが白一色で塗りつぶされた車など、感情が規制された社会ならではの不気味な演出も良かったと思いました。
本作品であまりにも有名なガン=カタですが、最後の黒幕との戦いはまるで銃を撃ちながらもみ合っているみたいにも見え、窮地に陥るとその黒幕が「殺さないでくれ」と命乞いを始め(ここにはとあるインチキが隠されています)、ちょっと黒幕にしては間抜けだな~と思いつつ、やっぱり人間だからこれが自然なんかなーとも思いました。