映画『ムーンライト・マイル』を観ました。
本映画は婚約の三日前に恋人ダイアナを銃撃事件で亡くした男性ジョーが、その遺族と同居生活を送っている所から始まります。ですが、ジョーはダイアナとの関係で彼らにいいだせない秘密があって、葛藤するという内容なのですが、本映画は何と、監督のブラッド・シルバーリング氏が実際に交際していた女優をストーカーに殺害されるという実体験を下敷きにしています。
ですが、全体を通して特に派手な演出はなく、淡々と当事者の思いが描かれており、犯人にどんな判決が下ったかも伏せられたままです。
だからこそ、シルバーリング氏の経験の重みがひしひしと感じられるような映画でした。
これは個人的な感想ですが、本作品は死を題材にしていることで、同氏が監督した幽霊が主人公の『キャスパー』や死者を誘う天使が主人公の『シティ・オブ・エンジェル』ともどこか共通点を感じました。