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2017年4月28日金曜日

もう何も見たくない

本作品は、ドローン(無人航空機)による攻撃をテーマにしていますが、本作品は、昔読んでいた児童書『炎の中のコンテスト』(山脇あさ子作、偕成社1982年)の、あるシーンの影響もあります。ストーリーは、模型製作にいそしむ少年たちが、兵器のプラモデルを通じて第二次世界大戦の傷跡に直面するというものですが、その中で模型コンテストが開かれ、主人公の少年が戦場のジオラマを制作するシーンがありました。そこで、リアリティを出すために兵士のフィギュアの足を切断し、赤いラッカーを吹きつけるのですが、そこに自分の爆撃で人が死んだことに、精神的な苦痛をうけるドローン操縦士だった方のエピソードも重なっています。
正直ながら、僕はこうした「現実の戦争」と「趣味においての戦争」の認識の間にモヤモヤがあるのですが、まだうまく言葉にはできていません・・・・・・。
 
 (今回はアップした画像に残酷な内容が含まれているので、下のほうに隠しておきました)
 

2017年4月15日土曜日

雷が鳴っていました。

今日は一日、雨がふっており、その上雷が鳴っていました。さっきもコンビニに買い物に行ったのですが、ときおり暗い空に、フラッシュをたくように稲光が光っていました。
いい年をして、私は雷が苦手なのです。大学時代も、深夜に卒業制作(大学構内は24時間解放されていました)をしていた時、雷が鳴りはじめて部屋の中で震えていたことがあります。キャンパスは山の上にあったので、雷鳴も、稲光も存分に味わいました。
雷はただの自然現象だということも分かっているのですが、やはり死ぬときは死にますし、予測不能でバーンとくるところが恐いのです。自然の本気というのはそういうことだと思いますし、最悪、万単位の人間が死ぬことだってあるわけですしね・・・・・・。

あの女、あの記憶

あの時、いとこは同級生に殺された。私は怒りと復讐の念に苛まれながらここまで生きてきた。加害者は児童自立支援施設に入れられて、更生教育を受けているという。
大学の授業がおわり、キャンパスを出て地下鉄の駅に行こうとしたとき、とある少女の姿を見つけた。ひょっとして人違いだったのだろうか?いや、もしかすると・・・・・。私はその時、体の力が抜けてがっくりと地面にひざをついた。
「大丈夫ですか?」
あわてて、近くを歩いていたサラリーマンが私を抱き起してくれた。彼の腕の中で私はずっとうわごとのようにくりかえしていた。
「あの女・・・・・・あの女がいたんです・・・・・・」

2017年4月14日金曜日

昔の絵

僕は小学生の時、自由帳によく絵を描いていました。その当時の絵を見てみると、かなり残酷なものがあり、ドキッとするものがあります。特に小学五年生から非常に内容が残酷です。
思えば、当時は附属池田小事件やアメリカ同時多発テロ事件があり、そういう社会悪がダイレクトに自分の精神の中に入ってきたんだと思います。
僕の絵は、これまで色々と経験してきたことの影響が入っていますが、前に書いた経験が、今の製作へと一番つながっているように思います。あ、ジョン・ソール氏の作品もですが・・・・・・。


2017年4月4日火曜日

LANmaggedon


この作品は、「いいね!」に代表されるネットの承認欲求をモチーフにした作品ですが、現在のネット上の「フェイクニュース」や「ポスト真実」といった問題もジワジワ含まれつつあると感じております。まあ、後出しのようなものですが・・・・・・。
ですが、発信側のハードルが(自分を含めて)下がりすぎたことからでしょうか、受け取る側でも発信する側でも、過剰で出所不明な情報にがんじがらめになっているというテーマは共通しているように思います。

2017年4月1日土曜日

Simple life is dead

遺影では、よく本人が笑っていたりする写真が使われています。
この作品も、ネットいじめがエスカレートして自殺してしまった少女の遺影で、ニュースなどで使われているという設定です。
オカルティックな発想はあまり好きではないのですが、こうした現実と、本人が生前(いじめを受ける前に)おくっていたであろう幸せな人生を想像するとき、のこされた写真から、加害者や事件に便乗する社会への、怒りや憎悪の念が込められているのではないか?と思うことが時々あります。

うねうねした髪


何やら都市伝説めいたタイトルですが、そうではありません。上の作品の髪の毛がうねうねしているという意味です。
主に2次元の世界において、髪の毛の表現が(いい意味で)かなりオーバーに表現されているのを目にします。例えば、アニメの『氷菓』のヒロインの髪が伸びてくるシーンや、『GOSICK』のヴィクトリカの金髪の流れがそうであると思います。
やっぱり、そうした髪の毛が波うつ表現とか、ロングヘアとかを見るとどこか健全なエロさが宿っているように感じることがあります。自分がどうかといえば、まだまだなんですが・・・・・・。

おねえちゃんは、そこにいた


今回は、死者をあつかった作品をアップいたしました。
この作品は、ホラー短編小説『ハリー』(ローズマリー・ティンパリ作)がモチーフになっています。ストーリーは養子として引き取った少女がいつも見えない誰かと話しており、主人公の母親は心配するのですが、父親の方は空想の友人と遊ぶことなど、子供の時ならだれにでもあると一笑に付します。ですが、怪奇現象が母親の目にも見え始めて・・・・・・といったものです。
実は、その少女は一家心中に巻き込まれており、兄が少女をかばって死んでいたのです。そして、死んだ兄が会いにきていたのでした。そして、一抹の恐怖と悲しみがのこる結末がまっています。
本作品では、タイトル通り少女の死者をモデルにしていますが・・・・・・。

僕はよく学生時代に怪奇小説を読んでいたので、その読書感想画といった意味合いが、拙作にはあります。