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2018年1月11日木曜日

USJを読みました。


ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパンという小説(ピーター・トライアス作、早川書房2016年)を読みました。もし日本が第二次世界大戦で勝利していたらという世界のお話でアメリカの東海岸はドイツに統治され、西海岸側は日本の統治下になっているのでユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパンと呼ばれ、USJとも略されています。タイトルで、大阪の方の遊園地だと思った人はすみません。
表紙にも描かれているように、日本側の兵器として、メカといわれる巨大ロボットが登場します。それが狙いだったのですが、本筋は反日的なゲームの制作者を突き止めるというものなので、メカが登場するシーンは中盤と終盤のちょっとだけしかありません。ですが戦闘シーンがかなり迫力があったので、登場シーンは少ないけどすごく存在感がありました。マトリックスのAPUとかアバターのAMPスーツとか、本編にはあまり登場しないけど重要な存在のメカのように感じられました。
ですが、日本が勝ったせいでアメリカもそれなりに酷いことになってるので、人体損壊オブジェとか人喰いありに手を喰いちぎられるというような残酷シーンがよく出てきます。それだけではなく第二次世界大戦のデリケートなネタもけっこう頻繁にあり、こうした毒のある表現は会田誠氏の戦争画リターンズのノベライズのようでした。