ある日、親友だった彼女から私宛に手紙が届いた。
「この手紙を読んでいるのなら、もう私は死んでいます。ですが世界をあのような方法で手に入れ、君臨している彼女の存在だけは許せなかった。周りの大人たちも彼女の存在を忌み嫌っていましたが、安全圏から文句を言うだけで果たして何かをしたのでしょうか?
だからこそ、彼女を消すチャンスを逃すわけにはいかなかったのです。それでは、さようなら」
私は思わず不安になってテレビをつけた。するととある企業のビルが崩壊したという臨時ニュースが流れていた。乾いた音を立てて、リモコンが床に落ちた。