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2019年6月14日金曜日

因果の火

ジョン・ソール氏のお気に入りの作品の一つに、『因果の火』という作品があります。
百年前に大火事を起こし、そのまま廃墟として放置されている靴工場の廃墟を、持ち主の子孫がショッピングセンターに改装しようとしますが、いざ工事が始まると奇妙な現象が起き始めて・・・・・・というものですが、アメリカの片田舎、名家の因習、部外者へのいじめ等、ソール氏のメインストリームが詰め込まれています。
そして、本作は淡々とした書き方にもかかわらず、すごい容赦がないです。火事で死んでいく子供の描写とか、子供同士の殺人のシーンとか。
特に、ラストで自分の子供の遺体を発見した父親が、殺人を察知してしまうシーンや、どこかで自分の娘が異常な状況で死んだのだと感じつつも、真実を直視する辛さから逃げようとする母親の姿は、本作において非常に凄味がありました。