もう、雑誌はともかく書籍のタイトルで「バカ」という言葉が堂々と使われ始めた風潮については、ここで散々書いてきたのでそのお気持ちは置くとして、行きつけのコンビニで販売されている某経済誌を見ていて、よく「賢い○○・バカな○○」というタイトルがつけられてることがわかります。で、なんかちょっと前に『ファスト教養』という新書を買ったことがあるので、まさに著者のレジー氏が指摘している状況の一環じゃないか・・・と思うことがあります・・・。
単なるフリーターで無教養な私がいうのもなんですが、本来(個人的な話になりますが)教養とか知識とかいうのは、セコく立ち回って人を「バカ」として蔑み、そういう目的でリターンを多く獲得するというものじゃないはずです。ですが、教養を得たり、スキルアップのために努力したりする手段をそういうものだと煽るメディアが、教養というフィールドの(これも人を馬鹿にした表現ですが)治安を下げているような気がしてなりません。しかも年収別の書籍タイトルランキングとか・・・
それ繋がりで、ちょっと他の話をしたいと思います。上に書いた雑誌や新書でも、児童書をビジネス書(その新書の著者は、『ファスト教養』で取り上げられていましたが)として利用するような文章があり、私としては「ちょっと待てよ!」とか思ったりするわけです。なんか「ビジネス上のテクニック」を磨くために児童書や絵本をその俎上に乗せるみたいな話は、一般書の作家はともかく、児童文学や絵本の作家をもバカにした行為じゃないのか・・・と感じています。
そういう話じゃないのに、全てを「オフィス内で上手く立ち回る」為の手段として児童書を参考にする・・・というのは余りにも物悲しい気がします・・・。