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2019年10月30日水曜日

透明人間

透明人間の映画といえば、中学生の時にロードショーで観たポール・バーホーベン氏の『インビジブル』が強烈な記憶として残っています。
ある天才科学者が国家プロジェクトである、透明人間の実験の被検体に自らなるのですが、元の姿に戻れなくなり、その苛立ちからどんどん狂気をエスカレートさせていく内容で、バーホーベン氏特有の底意地の悪い残虐シーンがてんこ盛りでした。
特に印象に残ったのは、熱源カメラ越しに同じく透明になった犬を、主人公がストレスと怒りの捌け口として壁に叩きつけて殺すシーンと、最初に実験動物として透明になったゴリラがネズミをかみ殺すシーンです。冒頭からいきなりネズミがふわーっと浮いていって、血と内臓をまき散らして潰れるシーンはもう、ね(汗)犬のシーンも直接的に殺害描写を写さないぶん、凄惨さが増しています。
で、この間ジョン・カーペンター氏の『透明人間』を観たんですけど、本当にコンセプトが逆だなあと感じました。本作は『透明人間の告白』という小説が原作なのですが、とある敏腕サラリーマンがひょんなことから訪問先の研究所で発生した事故に巻き込まれ、透明人間になってしまいます。
それを軍事利用しようと政府のエージェントの魔の手が迫りますが、主人公は最後まで悪事に手をそめたりはしません。透明であることを利用して人を殺したり、悪の道に堕ちるようなシーンはほとんどありません。むしろ悪に堕ちていくのはサム・ニール氏演ずるエージェントのほうなのですが・・・・・・。
本作のほうは、政府のエージェントと主人公の鬼ごっこをドキドキしながら楽しめる映画でした。