『宇宙人のいる教室』という、さとうまきこ氏の児童書を読んだことがあり、本作のイラストを漫画家の勝川克志氏が担当されていました。
さとう氏は『ハッピー・バースデイ!幽霊くん』という作品でも勝川氏とタッグを組まれていますが、いじめをめぐる問題を何とかハッピーエンドでまとめた『宇宙人のいる教室』とは違い、本作はいじめ自殺という一層重い問題をテーマにしていています。しかも、その加害者の苦悩も生々しく描かれているので、玩具のようにデフォルメされた勝川氏のイラストを見てはいつも激しいギャップを感じます。だからこそ、本作はいつまでも記憶に残っているのですが・・・・・・。
ちなみに、内容と絵のギャップといえば、いつもは明るい絵柄の絵本作家、武田美穂氏がイラストを担当された、兵器メーカーを風刺した那須正幹氏の絵本『ねんどの神さま』も思い出します。
あれも『ますだくん』シリーズや『すみっこのおばけ』からは想像できないような、シリアスで暗い絵柄でしたから・・・・・。