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2019年9月2日月曜日

初恋だと感じたけど

「へえー、Eさんってこんなすごい作品が描けるんですね」
私がとある企画展に作品を出展していた時、当時付き合っていた彼氏のBが来た。彼は今、アート系の活動をしているらしく、Bはやたらと私の作品を、媚びるように褒めていた。
やはり恋人を貶すわけにはいかないのだろうか、私は黙ってBの話を聞いていた。多少うざったいところもあるけど、色々と彼は親切だったので、今日まで彼との関係は続いていた。だが、次の言葉を聞いたとき、私は心臓を殴られるような思いがした。
「やっぱりEさんは三眼症だから、僕たちにはない能力があるんですよね。僕はEさんみたいに障害を持っている人や、専門的な教育を受けてない人や、社会にのお荷物になっている人たちこそユニークなアートを生み出せると思ってるんです。僕はそれを『マージナルアート』と名付けて今のアートシーンにアピールしたいんです。是非とも僕たちの活動に参加してもらえませんか?」
その時が、これまで繋がっていた私とBの関係が切れる瞬間だった。