ここで『トモダチブルー』の感想を書きましたが、『絶叫学級』もよく読んでることを承知でいえば、やっぱり子供にサイコホラーはまだ早いんじゃない・・・?と個人的に感じています。まだ精神がヤワな子供に狂気とか刃物とかは、正直にいえば百害あって一利なしだと・・・。あれはちゃんと意志力があり、自制が効く大人だからこそ想定された(ホラーという)エンターテイメントだと思うので・・・。
そういえば戒厳令のことに関して、あままこ氏の記事を読みました。(ぶっちゃけですが)いずみのかな氏をフォローしている身ですが、どっちも正しさはあるなーと、個人的には感じています。
で、児童書の話にまた戻りますが、そういう文脈、つまりキャラクターやシチュエーションを戒厳令に抵抗した市民のような描き方をしている作品って、結構あります。最近読んだ例だと、『ふたごチャレンジ!』の3巻でしょうか。校長先生に子供達が異議申し立てをするというね・・・。ふたチャレ自体は好きですし、扱ってるテーマもかなり意欲的なんですけど、正直「革命」とか「レジスタンス」とかいい始めた所で、なんか白々しい気持ちに・・・。あれは大人同士(校長の養護教諭に対するパワハラ)の問題なのに、子供がそれを背負うことが問題であって・・・という気分になりました。いや、七都氏の主張に正しさがあることは、百も承知なんですが・・・。
立場の弱い子供を逆手に取り、大人の戦いにおける代理人に仕立て上げる児童書は数多くありますが、それを疑いもなく肯定している人たちは、そんな戦いだからこそ子供が守られるべき存在だという「大人の責任」を放棄していると思います。この公開日記でもチマチマ書いていることですが、そういうことを「対等」という言葉で美化する向きもあるようですが、実際には都合よく子供の弱さに付け込んで使い捨てにする卑劣な悪平等だと、私は考えています・・・。