ずっと前に描いたものですが、最近長谷川 まりる氏の児童書『杉森くんを殺すには』がバズっているみたいで、その便乗・・・というわけではないですが、ファンイラストをアップしました。ここでも本作のレビューを書いたのですが、「殺す」という言葉が象徴しているような、目先だけのインパクトありきの作品ではありません。読んでみればわかりますが、どうしようもない人間の心の痛みと、その克服を心が焼けつくような描写と、真摯な目線で描いた作品です。
で、私のファンイラストの話になりますが・・・典型的な例えですみませんが、ルネ・マグリットっぽいものを目ざしましたが、あんまし・・・と思います。まあ・・・去年描いたものだしなぁ(汗)それと、「死」がテーマになっているので、ドクロ・・・これも類型的だったかなぁと・・・空に関しても、もっとメリハリを出すべきだったと思います。
キャラクター(主人公のヒロ)は、イラストを担当されたおさつ氏の作品を参考にしています。おさつ氏・・・最近色々と作品を拝見しましたが、サーフィンのイラストが特に好きになりました。波の描写がすごくきれいというか・・・。
で、リンク先のレビューの焼き直しになるようですが、児童書でも結構「タブー」、つまり本作のように「殺す」みたいな言葉が象徴するタイトルや描写などで、良識に挑む作品は多くあります。ですが、大人目線の露悪趣味と、体制への独りよがりな逆張りでしかないような作品が殆どで、 『杉森くんを殺すには』は、そんな目先のインパクトを蹴散らすような重みがあります。ただ良識や社会規範に対して、逆のことがいえる自分が偉いと思っていることに終始している作品にウンザリしている人は、是非とも書店に行って『杉森くんを殺すには』を買いましょう。