そういえば、小学生の頃に手塚 治虫先生の伝記を読んでいた事がありました。で、実家で叔父が学制時代から持っていた『ブラックジャック』や『どろろ』それから『ロップくん』などを何度か読んでいました。で・・・。何か伝記で悪書追放運動が取り上げられていて、手塚先生の漫画がバッシングを受けたり、燃やされたりしていて児童書か漫画かという論争がありました。どっちが上・・・みたいな・・・。
で、最近私はこれを思い出したんですよ。前の文章ですが・・・。 何ていうのか・・・神宮 輝夫氏の『現代日本の児童文学』という本なんですが、ソースはネットで恐縮だし、手塚先生もそれを守れていない部分は多々あるとは思いますが、自著『手塚治虫のマンガの描き方』で「基本的人権だけは、断じて茶化してはならない」とした上で、「一、戦争や災害の犠牲者をからかうようなこと。一、特定の職業を見下すようなこと。一、民族や、国民、そして大衆をばかにするようなこと。」と書かれていますが、神宮氏はリンク先の文章にあるように、鉱夫という職業(肉体労働者)を無理解で見下し、職業差別や格差、世の中に存在する不公平等を是認するような事を平然といい放っているわけです。
児童文学に携わる人間がこんな考え方なら、当時の子供達が面白さだけではなく、その本性を見抜かれて自然と漫画になびいていったのは当然の結果ではないのか・・・ふとそんな考えが頭をよぎりました・・・。