この間、みうらかれん氏の『新聞記者はせいぎの味方?』という児童書を読みました。
本書は色々な作家の方が世の中の職業を、物語形式で紹介するシリーズ『おしごとのおはなし』の一つで、主人公の少年、誠の父親が新聞記者という所から始まります。
で、友人がいじめをテーマにした学級新聞を作りたいといった時、誠はやめておけといいます。その理由が凄い切ないんです。なぜなら、自分のお父さんの職業が、「マスゴミ」という言葉で、ネットで罵倒されている所を見てしまったのです。
子供がこうしたネットのダークサイドを垣間見てしまうショックとか、そのせいで傷ついて、その思いをお父さんにぶつける所は、なんか週刊ストーリーランドというアニメでも、私立中学の入試面接で、おでんの屋台を引いている母親が、教師たちに「屋台のおでん屋の子供が、名門を受験するとは傑作だ」と嘲笑されて子供がキレるエピソードを思い出しました・・・・・・。
そこで、誠の本心に気がついたお父さんは新聞記者の仕事について、丁寧に説明してあげます。そして、メリットもデメリットも引き受けたうえで、自分の仕事を「ゴミなんかじゃない」という姿勢が凄くかっこよかったです。
誠はそれから、お父さんのことを見直して、友人と学級新聞を作ることに成功します。誠君、やっぱり覚悟を決めた上で記者になっていくんでしょうか?
まあ、自分のような男が今のレベルで保護者なんかになったら、ろくなことにならんなと感じさせられるんですが(汗)