カテゴリ

2020年1月4日土曜日

ワンダーを観ました

障害児をテーマにした映画『ワンダー』を観ました。顔面に重度の遺伝疾患を持つ少年オギーことオーガストと、その友達や家族、障害に対するいじめなどを描いた同タイトルの児童書が原作ですが、ストーリーの展開が明るく、ハッピーエンドなのでそんなに重い気持ちにならずに観られますが、学校のいじめへの対応はかなりビシバシとしているので良かったです。
特に映画後半で、ロッカーにオギーを誹謗する内容の紙を、先生が見つけるんですが、いつは陽気な雰囲気の表情から一転、怖いほどの真面目な表情でオギーに、「これをいったい誰にやられたんだ?」と質問する所がよかったです。

で、いじめグループのリーダーだったジュリアンという子がいるんですけど、彼の両親はいじめによる停学をよしとせず、オギーに「忖度」ばかりしてるようなところにいられるかと、校長先生に抗議してジュリアンを無理やり退学させてしまいます。その時に、ジュリアンが「僕はここにいたい」と訴え、最後の最後に口にした謝罪の言葉と、その表情はすごく切なかったです。ところで、原作にはスピンオフがあり、彼の「その後」が書かれています。居場所をなくしたジュリアンが一体どうなるのか、それは読んでみてのお楽しみです(笑)

でも、中学校の時、丘修三氏の『僕のお姉さん』を読んだせいでしょうか、ちょっと本作の展開はきれいすぎるかなと感じました。相手の味方になりたいけど、行動できなかったために結果として加害者に加担してしまうとか、ほんのいたずら心で、障害者にやった遊びが、人生の傷になって残ってしまうような、そんな辛(から)さが欲しいと思いました。
でも、そういうのが趣旨じゃないことはわかってるんですけど・・・・・・。