そういえば、おしごとのおはなしという児童書シリーズがあって、前にもこんな文章を書いたことがあります。その中に『ゆめはまんが家!』という作品がありました。知人との話でもちょくちょく浮かびましたが、やっぱり早いうち(子供のうち)から準備しておかないといけない仕事があるし、歳によっては高校生でデビューする人もいる・・・という感じで、その決意とチャレンジは小学校から固まっている子もいるので、すごいもんだな・・・と感じています。
で、本題に入りますが、漫画家の西先生はちゃんとゆめちゃんにアシスタント代は払ってるんでしょうか?払っていると信じたいし、単行本のスタッフロールにも編集者やデザイナー等はともかく、その子の名前もちゃんと書いていると信じたいのです・・・。『ヤコとポコ』という漫画でも、スタッフロール関係でそんなシーンがありましたよね・・・。
で、西先生はアシスタント作業で簡単な仕事をゆめちゃんにさせていたわけですが、それが妥当であると私は思います。9歳でベタやトーン貼りは結構難しい・・・と感じるので・・・。ホワイト修正も・・・。
実際プロになる道が険しく覚悟が問われるといっても 、9歳の子供が対峙している社会と、やったことの責任がかなり問われる大人が対峙している社会は違うわけで、業界の厳しい現実をいきなり身をもって教えることは心理的暴力としてしか機能しないでしょう。それは、幼い時から覚悟や耐性があってもあったとしても同じだと・・・。『二月の勝者』という漫画でも、中学受験と大学受験でそれぞれ構える姿勢の違いを、主人公の塾講師が塾に(ただ)楽しんで行くことが許せない教育パパに説いてましたよね・・・。
そういう所から、漫画家はともかく、イラスト関連の仕事を(ぼんやりとじゃなく)本気で目指している子供がいたら、是非とも水沢 悦子先生の『ヤコとポコ』という漫画を読んでみてほしいと思います。児童書にも通づるファンタジックでカラフルな世界観、そして、絵を描くことを仕事にしている人達の心得・・・みたいなものが、結構子供(高学年くらい)にもわかりやすく描かれていると思うので・・・。