―相手がちゃんと向き合い始めると、こわがって逃げてしまうところがあるからね。その弱さが、人をひとり殺したよ。
青木 和雄『ハードル:真実と勇気の間で』より
まぁ・・・私も最近、読まんくなった漫画や本はある程度ブックオフに売ったり、それでも売れないものは資源ゴミとして・・・という事を始めています。でも、やっぱり思い入れが強いものもあり・・・という感じでしょうか・・・。
で、何か最近「断捨離」っていう言葉が流行っとるじゃないですか・・・。まぁ、要らんものを捨てたりする範囲なら大いにアリだと思うんですよ・・・。ですが、問題なのは人間関係までその理論を適用してコストカッターぶるような物言いも、断捨離ブームに比例してあらわれている事でしょうか・・・。
この文章と併せてみて、人間まで「It」と見做して排除する事でミニマリストを気取るような言説はSNSに蔓延っていますが、(現実に)替えの効きやすい非正規雇用の労働者や人命を消費する戦場で戦う兵士、そして無縁仏のホームレスにも、ある程度の人間扱いは保障されています。ペットや家畜ですら、その死や生に一定の憐憫は払われています。
そんな中で「人間関係の損切は必要」等と嘯く風潮に、グロテスクなものを感じるのは私だけでしょうか・・・?新井 けいこ氏の『やさしさバトン』という児童書における主張のように、相手への尊重や良心に基づく行為がいかに大事か・・・歪んだ個人主義の極北じゃ・・・。
Xを中心としたネットの世界では、(あればいいというものでは無いですが)大した覚悟も無しにそのぬるま湯から、自分にも保障されている人権や尊厳を腐す言動がホントに散見されますが、結構な贅沢だなぁ・・・と思うこの頃です・・・。