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2025年12月12日金曜日

楢 喜八氏が・・・

 Xを見ていた所、イラストレーターの楢 喜八氏が亡くなられたというニュース(ポスト)が、目に飛び込んできました。 また、惜しい人が・・・という気持ちです・・・。

楢氏のイラストを最初に見たのは、お決まりの如く講談社のKK文庫から発行されていた、『学校の怪談』シリーズでした。それだけではなく、他の書籍でも楢氏の作品はいくつか見た事があり、子供向けの怖さと大人向けの怖さとで、(私のような若くて、キャリアもガタガタな人間がこれを書く事はどうかというのは百も承知ですが)きちんと使い分けができる人でした。その分、楢氏のイラストには本気を出せば容赦が無いものがありました。だからこそ、学校の怪談シリーズでは、ちゃんとエログロを使わない配慮と優しさがあったと思うのです。

これは私見ながら、世に出回っている子供向けの怖い話では大人の感性を子供に対して捌け口にする事が、美談と捉えられる風潮があります。要するに、子供でも本気を出さないと負けという感じでしょうか? 子供向けの創作であってもガイドラインが曖昧な分、そうなのかもしれませんが、そこら辺のリスクも考えずにやった結果、児童向けホラー(主に児童書や漫画など)でも独善的なエクスプロイテーション的なものが散見されるのが現実です。

こういう所から、一部のマニアとかオタクが運よく自分がそうした事への耐性があったからといって、子供に「トラウマ」を与えよと大はしゃぎして「配慮する優しさ」を冷笑する傾向がありますが、一流の恐怖や闇を提供できるクリエイターというのは、きちんと相手の発達段階を考えて自分のパワーを調節できる「優しさ」がある人ではないかと思います。

まあ・・・長々と楢氏の『学校の怪談』シリーズばかりをメインにして語ってしまいましたが、 歪な構造と細かい線画で構成される楢氏のイラストは他の書籍でも目にしており、私の中では水沢 悦子先生の『ヤコとポコ』で論じられていた「個性」という概念を滅茶苦茶ナチュラルに体現できている人だったと感じています。それ位多くの修業をされてこられたのだなと・・・。

そんな素敵なクリエイターさんは、私が見ている世界で数多くいますが、まだまだ私はその領域にたどり着けていないので、結構・・・悔しいなという気持ちが燻っています・・・。努力不足だから、頑張らねば・・・!