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2021年8月11日水曜日

2丁拳銃

 ガンアクション映画『ガンズ・アキンボ』を観ました。

本作はスタイリッシュなアクションとバイオレンスがメインです。で、ノリノリの音楽に合わせて人が塵屑のように殺されていきます。

ですが、殺される人間はあくまで「敵」。コメディ要素もあり、無闇矢鱈と人が虐殺されたり、必要以上に残虐なシーンがあまりないので、不快感はあまり感じませんでした。

なんか、マイルズというゲームプログラマーがいて、会社では体育会系の上司にパワハラを受け、彼女のノヴァとは破局寸前という日常を送っていました。マイルズはそんな日常生活の憂さ晴らしとして、ネットに正義派ぶった暴言コメントを書き込んでいました。で、ある日マイルズは「ズキズム」というサイトに辿り着きます。スキズムは犯罪者同士を殺し合わせ、それをネット中継する闇サイトで、社会問題になっていました。匿名だったら何をやっても許されると思っていたマイルズは、そこにも暴言を書き込みます。こんなことを楽しむ奴らはクズだと。

ですが、すぐにIPアドレスを特定され、家に来た運営者たちに拉致されたマイルズは、その代償として両手に拳銃をボルトで固定され、無理やりスキズムに参加させられることになります。相手はニックスという女殺し屋。薬物中毒で、全勝無敗。精神的にもヤバいヤツです。しかも、ノヴァまで拉致され、24時間以内にニックスを殺さないと彼女を殺すと運営者に脅されます。

殺人の経験など皆無の男に、果たしてニックスは倒せるのか?そして彼女の運命は・・・?

なんか、本作品は爽快なガンアクションの他にも、ネット社会への風刺が込められているように感じました。SNSで時事問題に適当な暴言を吐いて社会派ぶったり、自分のつぶやきがトレンドになっただけで社会を変えた気になったり、アクセス数を稼ぐために情報を粗末に扱い、事件や事故を面白がって低俗な形で発信しようとしたり・・・。

そして、戦いの最後にマイルズはスキズムの視聴者に対して、怒りの言葉をぶつけるんですよ。

「お前らは卑怯だ!人が苦しむ姿を見て楽しんでる!見なければ、こんなサイトはなくなる!」と。

この言葉は一部のニュースサイト、まとめサイトにもいえることなんじゃないかなと感じました。

なんかこないだ東京の私鉄で起きた事件でも、ほんと最低ことで盛り上がる人たちを見たもので・・・。あ、フェミサイドのことじゃないですよ・・・。