今は訳あって、あんびるやすこ氏の児童書をまた読んでいます。
なんか、ホッとするんよね、こういう系の話は読んでいて・・・。
それ自体は決して悪くはないのですが、東日本大震災やコロナ感染、アイデンティティ闘争等を題材とした作品が次々と作り出され、こうした作品は(特に批評家方面で)受けやすい状況だと思います。でも、個人的には差別や虐待への憤りを、子供への寄り添いではなく大人の立場ありきで相手にぶつけてるだけの作品があまりにも多いと感じるというか・・・。
そんな中、子供を捌け口にした社会派絡みの説教や暗い告発に依拠しない、穏やかな主張やメッセージ性、そしてどこかで欠点を有したキャラクターが、与えられた仕事と向き合い成長していくストーリー(そこも決して説教臭く書かれていない)というのは、大人である私もハッとした気づきを与えてくれることがあります。だからこそ、あれだけのロングセラー商品になっているのかな・・・と、個人的には思いました。
まあ、あんびる氏のことについては、また色々と書いてみたいなと思います。