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2020年12月18日金曜日

フェイクドキュメンタリー

 湊かなえ氏の小説『白ゆき姫殺人事件』を読みました。この小説はちょっと変わっていて、ストーリーの展開が架空のSNSや取材相手の証言、週刊誌の記事などで構成されたフェイクドキュメンタリー形式になっています。

特に印象に残ったのはマンマロー上でのやりとりです。フリーのライターである主人公、赤星は週刊誌と契約しており、とある惨殺事件を取材しています。で、架空のSNS『マンマロー』上で取材の様子や被害者のプライバシーを逐一アップしていくのです。

自分の承認欲求のために人の死体で遊ぶような言動を繰り返す赤星と、彼をはやす人間たちがSNSの画面のコピーのように表現されているので、神の視点で登場人物の行動を書かれるより、一層生々しさと不快感が感じられました。


まあなんか、インターネットで情報発信してカネとか承認欲求にするみたいな風潮には、これが一番当てはまるんじゃないかと思っております・・・。