それは小学生の時のお祭りの日でした。
普段はあまり付き合いが少ない同級生が、なぜか家に来て、自分と親切に遊んでくれて、祭りに誘ってくれたんですよ。
で、祭りに行ってから自分の小遣いが欲しいといいだして、会場の近くにあったゲームショップでゲームを買って、「これは誰にも言うなよ」といって別れました。あの時は色々と親切にしてくれたので、「NO」といいにくい空気がすっかり出来上がっていました。
ですが、あのあとこれはさすがに同級生の対応が怪しいと思って、そのことを母にいうと、緊急事態が発生したような感じになり、相手の家に連絡が送られました。うちの子の小遣いが、あんなふうに使われました的な感じでです。で、相当激しく𠮟られたのでしょう、その同級生が泣きながら両親とともにやってきて、謝罪をしながらお金を返しました。
あの時を思い返すたびに、もっと自分がしっかりしていればこんなことには・・・と後悔することが時々あります。度を過ぎた優しさはそれを利用しようとする誰かに付け込まれて、みんなを傷つけてしまう・・・そんなことを考えてしまう日でした。同級生がいきなり親切になったのだって、金が欲しいがために自分を餌にするための戦略だったのではないかとも思っています。
ちなみに、同級生が私のお小遣いで買ったゲームは、『ラチェット＆クランク』でした。これが自分のお小遣いで買ったゲームだったら、大して記憶に残っていなかっただろうに・・・。