アニメ映画『千と千尋の神隠し』では、ドイツの高級車、アウディが登場すると思いますが、あそこまで挙動の描写がなされていたことに初めて気がつきました(汗)エンジン音を実写から録音したことは知っていましたが・・・。
で、これを見て、車の挙動もお父さんとお母さんの図々しさに繋がっているのかと思うと、合点がいきました。まあ、紹介させていただいたサイトの通り、劇中に登場するアウディは4WDでABSが装備されています。ABSとは簡単にいうと、急ブレーキを踏んだ時でもきちんと車の減速とコントロールができる機能のことで、それがないと車がコントロールを失い、事故を起こす確率が高くなるのです。
そして、千尋のお父さんは山道の中を子供と奥さんを乗せているにもかかわらず、猛スピードで車を飛ばします。それが車の機能で助かったことに自覚がない。お母さんも怖がって自分にひっつこうとする千尋ちゃんを邪険に扱います。
で、その後お店の食べ物を勝手に食べて奥さんともども豚にされるという展開を考えれば・・・という感じなんですが、なるほど!と思いました。
それに、豚になるシーンでもそうですが、なぜ「テーマパークの残骸」で出来立ての料理が用意されているのを怪しまずに、そのまま口に入れるのか、金を持っていれば済む問題なのか・・・なんか、二人とも危機感がなくて傲慢なのが気になってたんですよ。まあ、これは自分の考えですが、なんか千尋ちゃんは二人の仲をただつなぎ留めておくだけか、世間体にアピールするだけのオプション扱いだったんじゃないの?と思ったりして・・・。だったら湯屋で働いていた方が逆に幸せだったかなと・・・。一応みんなあそこでは千尋ちゃんを人間扱いしてくれてたじゃん・・・あんな冷めた親子関係とは違って・・・。
なんか本作ってそういう部分から、(カオナシも含めて)人間の欲望とか自意識への風刺がきいた作品だったな・・・。