「英雄の証明」という映画を観ました。なんかSNSがメインに皮肉られてるのかなと思いましたが、そこまで強調はされてなかったです。寧ろ、皮肉られているのはリアルな社会で相手を人間として見ず、自己アピールの「ダシ」として勝手に持ち上げたり、都合が悪くなったら捨てるというみんなの態度でした。
私は本作を見ているうちに、とある女性プロレスラーの自殺事件がチラチラと思い浮かびました。
善人から一転、悪人へと貶められるラヒムさんとは逆ですが、散々SNSで自殺するまで追い詰めておきながら、いざ本人が自殺すると急にその死を悼み始めて(特に逮捕への!!)責任回避するような態度は、正に映画の世界そのものじゃないか?と・・・。
こういう掌返しって、女性プロレスラーの自殺だけではなく、いろんな所に転がっているんだと思います。今までイーロン・マスク氏にクビにされた従業員を嘲笑いながら、いざ改悪が始まるとマスク氏を叩くX(旧Twitter)民、生きてるときは小児性愛者として散々面白おかしく消費され、死後はポップスターとして聖人みたいに祭り上げられたマイケル・ジャクソン氏など・・・。
それと、本作は殆どBGMがなく、それで作品の緊張感が引き締められているなと感じました。