「悪いことしましョ!」という映画を観ました。1967年の原作(残念ながら、そちらは観ていません)ではなく、2000年のリメイク作品の方です。
なんか色々うまくいかないエリオットという男の人がいて、今恋をしているアリソンという女性がいるんですね。思い切って声をかけてみるも上手くいかず、そんな彼に悪魔が現れて、エリオットの魂と引き換えに、7つの願いを叶えてあげるといいます。
最初は半信半疑だったものの、アリソンの理想の男になりたいという誘惑に負け、エリオットは悪魔と契約して繊細だったり、プロのバスケ選手だったり、金持ちだったりという人生を歩むことになりますが、どこかで破綻してしまいます。そして、エリオットが見つけた真実とは・・・。
まあ・・・努力嫌いの私から見ると、プロセスなくして本当の幸せはあり得ないという本作のメッセージは本当に耳が痛く、だからこそラストのシーンはマジでためになるものだなと思いました。(いささかネタバレになっちゃいますが)アリソンじゃなくても、等身大の自分を愛してくれる女性だったら、病気の時にも逃げないでしょうし。
そこで・・・本作に限った話ではないですが、特定の人種や性的マイノリティをステレオタイプ(或いはマイクロアグレッションみたいな)で笑うユーモア表現ってあったと思います。まあ、今ではそんなことをすれば猛批判されるでしょうし、表現の自由が「ポリコレ棒」で攻撃されてるという被害者意識も見ます。そういう所が、「誰かを傷つけない表現なんてない」みたいな美談に矮小化されるわけですが、『死後出版』という漫画で確定死刑囚に栞さんがいった言葉を、私は思いだします。