現在、ひろしま美術館様にて開催中の『バンクシー展 天才か反逆者か?』に(この間)行きました。
覆面アーティストであるバンクシー氏には以前から興味があったので、ずっとその作品を生で見てみたいと感じておりました。
館内にはこのように、バンクシー氏の気迫が伝わるような展示がされていました。やっぱり、狭い視点で見ればグラフィティー所謂落書きです―は「犯罪」ですが、それが一種のアートとして認められるということは運でもあり、バンクシー氏の実力なのだと感じました。
ちなみに「反権力とアート」というと、自分も書きたいことは色々あるんですが(汗)それはまたの機会に・・・。
このように、バンクシー氏はグラフィティ(あえてそう書きます)だけではなく、シルクスクリーン作品を制作しており、やはり、政治や戦争、社会などについての強烈なブラックジョークが、極めてクールに発信されているなと感じました。特に、下側の青空をバックに戦闘ヘリが飛ぶ作品『ハッピー・チョッパーズ』は、実際の戦争を題材にした不謹慎なSTGを想像しました。だって、戦闘ヘリを自機にしたSTGってあるじゃないですか・・・『究極タイガー』とか、『ケツイ』とか・・・。
なんか場違いな感想かもしれませんが、他の人だってネズミの作品とか赤い風船の作品の前でポーズをとって、「カワイイ~」っといってる人もいましたからね・・・。ああ、そうそう、『ナパーム』という作品もなかなか強烈でした・・・。
で、本展では出展されていませんでしたが、バンクシー氏の作品でもう一つ、印象に残った作品『Game changer』があります。まずはこちらをご覧ください。本作はイギリスの病院に描かれたもので、幼い少年が看護婦の人形を手に取って遊んでいます。ですが、横にあるかごにはバットマンやスパイダーマンの人形が乱雑に押し込まれています。
そして、私はリンク先の記事を読んで、「ああ、やっぱりアレが気に食わんかったんだな」とぼんやり感じました。はい、日本でもありますよね。「コロナに負けない」とか「医療従事者の皆様がんばってください!」とか・・・。「で、一時は散々騒いでおいて風化させるのがお前らなんだろ?」みたいなバンクシー氏の声が聞こえるようでした・・・。