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2022年1月15日土曜日

マッドマックスを観ました

 映画『マッドマックス』を観ました。近未来の世界という設定なのに、殆ど未来を匂わせるようなガジェットがないのが斬新でした。あるとすれば、せいぜいあの黒いパトカー(ファルコンXB)くらいなものでしょうか。

バイオレンスといっても、グロ描写や良識に障るシーンを執拗に映すのではなく、それを間接的に表現する方法が、逆にこの世界の恐ろしさを現しているなと感じました。個人的にああいうのって、直接的なものより、間接的なほうがより説得力があると思います・・・。

そして、マックスが自分の家族の仇をとったあとの、一つのカタルシスもなく虚無感溢れる結末は、作り手が「復讐なんかやっても意味がない」とか「許すことも勇気だよ~」とかいう甘言に、決して賛成しているからではないはずだと・・・。

作中でマックスと一緒に印象に残ったのが、ラスボスのトーカッターです。ヒーローやヒロインを主人公にした映画や漫画には、それをしのぐインパクトのある悪役って必ずいると思います。イメージとしては『ロボコップ』のクラレンスや、『マトリックス』シリーズのエージェント・スミス、『北斗の拳』のラオウ、『マーメイドガールズ』シリーズのトルネードなどでしょうか。

で、トーカッターってただ極悪なだけじゃなくて、どこか笑えるところがあるんです。中二臭い台詞を薄笑いを浮かべていったり、人のアイスを舐めとったり、負傷したマックスに対して、変な威嚇をしたり・・・そういう奇行みたいなものも併せて、魅力ある悪役だなと感じました。