かなり失礼な話なんですが、以前引越しをする際に、石田 衣良氏の小説『美しい子ども』をブックオフに売ってしまってたんですよね・・・他の本と一緒に・・・ですが、改めて新装版を買い直しました。ヒョーゴノスケ氏が表紙イラストを担当された奴です。
この本が初めて出版された年を考えると、本当に流されない強さがあると思います。
あの時は、とってつけたような(溜飲を下げるための)遺族心情へのタダ乗りや、付け焼刃の少年法批判などが氾濫していたと思います。ですが、敢えてその時流に背き、金になりやすい視点ではなく、みんなが興味本位で攻撃している対象(つまり加害者家族)を生身の人間としてしっかり描いた所に、本作の勇気があると思います。
そういえば、『しょせん他人事ですから』の6巻、つまり最新刊を買いました。
やってしまったことは仕方がないのですが・・・ただ犯罪加害者の苦悩だけではなく、ひねりのある展開によって、溜飲を下げるために犯罪者をネットで叩く人間のアレな所が痛烈に強調されていたなと・・・。私だってそういう部分があるし、完璧じゃないことを自覚して書くのですが・・・(汗)