―ここの人間にとって唯一大事なものは、”しかるべき人たち”に”溶けこむ”ことだけらしい。だれひとりとして、なにもしない―祖父や祖母の自慢話と、受け継いだ遺産の浪費で一生を終えるようなやからばかりだ。
ジョン・ソール『闇のなかの少女』より
よくXでバズりやすい話の一つとして、アレ関係があると思います。
まあ・・・自分は正直に書くと、色々なことが重なってからバーンアウト気味で、手を抜いた結果として、田舎の私立美大に入学、1年から2年初めにかけて、単位取得のためのシゴキみたいな講義漬けの反動として、消極的な学生生活を送っとりました。もう岡山の田舎で生きるだけで精一杯だったのです・・・。こういう人間がアレ関係に物申す!というのはどうかともいますが、やっぱり文化資本で恵まれた側の自慢話と、そうじゃなかった側の不幸自慢が生み出す傷の舐めあい・・・みたいなものが本当にX民は好きだな・・・と・・・。まあ、学歴社会における敗者として敢えて書きますが、私は(特に左派がやりがちな)ラディカルな学歴否定にも、ネオリベマインドを持ち込んだ学歴至上主義にも、 どっちにも与したくないという思いが・・・あります・・・。
ていうか、アレ関係がタチが悪いのは、みんな福祉や教育のことを考えるフリをしながら、持てる者と持たざる者がお互いに「凡人が知らない世界を知っている俺は偉い」としかいっていないことで、Xで今起きているのは、それが高尚な社会論として機能しているかのように見えるという地獄絵図だと思います。
そういうことが、まっとうな責任感と倫理観を持って、地道に活動している人達と比べればすぐにちやほやしてもらう確率は大きいですが、前者の方がきちんと問題に対して貢献してると思いますし、SNSの安直でいい加減な礼賛より、はるかに実証のある評価を貰えることだってあるわけです。だからといって後者をほっとけばいいというものではなく、議論の純度や信用性を保つためにも、そろそろ批判的かつ冷めた目を向けていかなければ・・・と個人的には思うのです・・・。