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2024年5月13日月曜日

バラモン左翼

 某読み切り漫画が殆ど(手放しで)絶賛されている中で、ちょくちょく批判的意見があったりするのでほっとします。やっぱり、『ヤコとポコ』の大家さんが少数派について語っていたけど、まさにアレだな・・・と・・・。

なんか個人的に、無料公開かつ自分のことを慰撫してくれる内容の作品ほど、無批判にバズるような風潮があって、しかも、今回の話は(ピケティ氏がいう所の)バラモン左翼受けするような感じだったことがそうだったんじゃないかと・・・確かに、あの漫画に批判的な指摘をしていたポストの通り、Twitterで正義を語っている人は努力成果主義であり、田舎で幸せに暮らしている人もいると思うんですよね・・・。

あんまし好きなブログじゃないですが、その中で「やっぱりそうだよね・・・」と思うものはありました。これはネットで無料公開されている漫画にもいえることで、極端に礼賛されるか叩かれるかの二極化で、「泣ける」とか「刺さる」とかみたいな所で思考停止している無批判な状況には、ちょっと私も・・・と感じることはあります。まあ・・・私がひねくれてるのかもしれませんが、香山 リカ氏の新書『いまどきの「常識」』では自分物語を延々と話し始める学生のことが書かれていますが、今起きている状況でも、「教育」を巡る他者への想像とか痛覚とかじゃなく、自分の被害の記憶をアピールし、その慰撫を(対症療法的に)期待しているようなポストがかなりあります。ですが、だからこそ情動的な同調ありきが良作ではない、時にはみんなが求める要求を裏切るような構成で、(キャラクター達が)精神的自立を果たしている作品こそ良作ではないか・・・とうっすら思うのです・・・。