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2024年6月10日月曜日

正しいカン

 Xにて、某作家さんの体験談(ポスト)を見ました。母親が保険金殺人を疑われたニュースを見た際に、住職さんが母親が犯人だというのです。なぜかと作家さんが聞くと、母親は息子が死ぬと泣くものだと・・・。泣かないなんてありえない、と・・・。で、母親は結局逮捕されたので、作家さんは100%じゃないが、数を見てきた人のカンは当たると・・・。第一、葬式の時に子供が死んだショックで泣けない人だっていると思います。子供の為に泣くのを(心を鬼にして)必死で我慢してる人だっているでしょう。もしくは、極現状況下で葬儀というハードワークをこなすだけで精一杯という人もいると思います。

ていうか、住職さんはともかく、こういうことを「カンは当たる」としてポストした側も、被害者遺族へのセカンドレイプを助長しているんじゃ・・・とも・・・。

 話は変わりますが、 世田谷で起きた未解決事件の被害者遺族である入江 杏氏の『わたしからはじまる』において、警察官から「事件の被害者や遺族に、何ら後ろ暗いことがないと、時に迷宮入りしてしまう」といわれた上に、「事件の被害者遺族を調べていくと、たいてい、悪事を働いていて、そこからしっぽがつかめ、事件が解決する。残念ながらこの事件では何も出てこない」と説明されたのです。当然著者は「耳を疑いました」と書いていましたし、上に紹介した住職さんや作家さんの姿勢と同じだと・・・思うんですよ・・・。大学でも「疑わしきは罰せず」という言葉を習いましたし・・・。

だからこそ、憶測だけで誰かをクロ認定するという恐ろしさは、松本サリン事件とか袴田事件とかで十分思い知ってるはずなんですが・・・。