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2024年7月21日日曜日

トットちゃんとか清太くんとかワビサビとか

 まあ・・・最近戦争ものといえば「窓ぎわのトットちゃん」を観たわけですけど、とある漫画の感想がバズっていたのを見て、何だかなあ・・・と感じています。特に清太のほうなんですけど・・・。前にも書きましたが、これは戦争を知らない世代が増えたことの影響だけじゃないと・・・感じています・・・。

何か個人的には、キャラクターが品行方正じゃないとか疚しい所があるみたいなネガティブさ・・・それもポジティブな部分と同じく、人間を構成している一部というワビ・サビを味わうのではなく、2ch仕草のヘイトとして処理するという風潮が、余りにも表世界に出すぎてしまったんじゃないか・・・と思うのです。

相沢 沙呼氏の『小説の神様』における続編でも同じような指摘はされていたと思いますし、地獄堂霊界通信シリーズにおいても、苦しみも悲しみも優しさや愛とかと紙一重なんだ、暗い部分だけ一方的に切り捨てるのは傲慢だというセリフがありました。でも、それに耐える努力もせずに(菅野 仁氏が指摘していたような)コミュニケーション阻害語の一部、つまりクズとかカスとか認定して(スカッと○A○ANみたいな)ヘイトを排泄することしかできない・・・そんな問題を有しているように見えるのです・・・。

こういう所から、私はうさくん先生や水沢 悦子先生の漫画を思い出します。特にうさくん先生の『マコちゃん絵日記』なんですが、読者に寄り添う優しくて甘く失敗のないキャラクター設定や世界観ではなく、そういうまやかしをきちんと否定し、自分の責任や他者と向き合うことの強さをはっきり描いているからこそ、キャラクターやストーリーが読者の為に使い捨てにされない重みがあるんだな・・・と・・・。水沢悦子先生の『ヤコとポコ』とか『もしもし、てるみです。』にもいえることなんですが・・・。

ああ・・・すみません。ここで色々なんかエラソーなこと書いてしまいましたが、癒しも優しさも必要だと思います(笑) 自分も全部が嫌いなわけじゃなく、そういう文脈の作品は好きだったりしますし・・・。