現実において、目立とうと思った人が凶悪犯罪を犯すことってあると思います。確かに、ああいうのは刃物を持ってバスを乗っ取るとか、電車でジョーカーの格好をして乗客を切りつけたりするとか、狙ってやられるので目立ちやすいですよね?で、『自己愛過剰社会』という本では、目立とうと思って銃乱射事件を起こすような犯罪者を(事件のインパクトを伝えるべく)飾った言葉で報道するのではなく、事件を起すようなつまらない人間として処理するべきだというようなことが書かれていました。
で・・・前者は到底許しがたいものであり、安易な同一化は避けるべきだとは思いますが、私がふと思ったのは、劇場版クレヨンしんちゃんの「嵐を呼ぶジャングル」という作品に登場する悪役、パラダイスキングなんですよね・・・。密林の激闘でねじ伏せたテナガザルを使役し、それだけじゃ足りないとばかりにしんのすけや大人達を拉致して、世の中に対する承認欲求を更に満たそうとしたパラダイスキングでしたが・・・ここでラストを見ればわかるとは思いますが、やっぱり大変なのは後じゃないかと思います。あんな格好をして長年独裁者のようにふるまってきた彼ですが、それが通用してきたのは相手が現代社会じゃないからで、多分パラダイスキングは(おそらく逮捕された後)マスメディア経由でみんなの笑い物になったと思います。
だから、王様から市井で後ろ指を指される「つまらない人間」に転落したんじゃないのか、という懸念が・・・。
で、話を前者に繋げますが、たとえ反社会的な行為で有名になろうとしても、その後で待っているのは途方もないリスクですよねと・・・感じちゃうんです・・・。